●G&NS分野、デバイス分野などが好調 

ソニーは、2014年度第3四半期(2014年10月1日~12月31日)連結業績見通し及び 
2014年度(2014年4月1日~2015年3月31日)連結業績見通し修正を発表した。 

今回の発表は、ソニーの連結子会社であり、映画分野を構成するSony Pictures Entertainment Inc.(以下「SPE」)において、 
第三者からのサイバー攻撃にともなう大規模なネットワーク・ITシステム障害が生じた影響で決算業務が完了しなかったため、 
業績見通しとして開示されたものだ。 

これによると、2014年度第3四半期(2014年10月1日~12月31日)の、2015年2月時点での見通しは、 
売上高及び営業収入が2兆5578億円(前年同期比6.1%増)、 
営業利益が1783億円(前年同期比100.6%増)、 
税引前利益が1647億円(前年同期比86.6%増)、 
株主に帰属する四半期純利益が890億円(前年同期比237.5%増)。 

発表によると、増収はおもに為替の好影響、 
スマートフォンの販売台数が増加したモバイル・コミュニケーション分野の大幅な増収、イメージセンサーが好調なデバイス分野の大幅な増収、 
ならびにプレイステーション4が好調なゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野の大幅な増収によるもの。 

営業利益の増加は、デバイス分野、ホームエンタテインメント&サウンド分野、G&NS分野、 
ならびにイメージング・プロダクツ&ソリューション分野の大幅な損益改善によるものだとしている。 

●PS4、ネットワークサービスの好調が業績を牽引 

G&NS分野については、売上高は、前年同期比16.8%増加して5,315億円となった(前年同期の為替レートを適用した場合、8%の増収)。 
当四半期において、プレイステーション3のハード及びソフトは減収となったが、 
おもにPS4のハードの販売台数の増加、為替の好影響、ならびにネットワークサービス収入の大幅な増収により、分野全体で増収となった。 

決算資料によると、当該期間内におけるハード、ソフトの販売台数、売上高は以下の通り。 

据置型ハード 750万台(内PS4が640万台) 
携帯型ハード 140万台 
ソフト売上高 1470億円 
ネットワーク売上高 1000億円 

※前年同期実績 
据置型ハード 780万台(内PS4が450万台) 
携帯型ハード 200万台 
ソフト売上高 1280億円 
ネットワーク売上高 500億円 

●通期業績予想を修正

今回の業績発表と併せて、2014年10月31日に発表された2014年度通期の連結業績の見通しが修正されている。

◆2014年10月時点の見通し
売上高及び営業収入 7兆8000億円
営業利益(損失) △400億円
税引前利益(損失) △500億円
株主に帰属する当期純損失 △2300億円

◆2015年2月時点の見通し(今回修正発表)
売上高及び営業収入 8兆円
営業利益(損失) 200億円
税引前利益(損失) △50億円
株主に帰属する当期純損失 △1700億円

PC事業収束や事業構造の変革などにともなう費用は、
10月時点の想定から240億円増加する見通しで、グループ全体で約3,350億円が見込まれている(前年度実績は1,774億円)。
また構造改革費用は10月時点の想定から250億円増加し、約1,100億円(前年度実績は806億円)を見込んでいる。

G&NS分野では、10月時点の見通しから上方修正されており、
売上高及び営業収入は1兆3800億円(前回発表は1兆2900億円)、営業利益は400億円(前回発表は350億円)。
また販売見通しについても、据置型ハードが1750万台(前回発表は1700万台)、
携帯型ハードが350万台(前回発表と同)、ソフト売上高が4200億円(前回発表は3900億円)と修正発表されている。

なお、サイバー攻撃が2014年度通期の連結業績に与える影響は軽微と見込んでいるとしている。

連結業績見通し修正のお知らせ (pdf) 
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/fr/150204_sony.pdf 

プレゼンテーション資料(pdf) 
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/financial/fr/150204_sonypre.pdf 

ファミ通 02/04 
http://www.famitsu.com/news/201502/04070924.html