問題が報じられて以降,大きな波紋を巻き起こした「GeForce GTX 970」(以下,GTX 970)において,
グラフィックスメモリの使用量が3.5GBを超えるとグラフィックスメモリバス帯域幅が大きく低下する問題「GTX 970 3.5GB VRAM Issue」。
実際の影響と問題の技術的な背景については4Gamerでも報じているが,
NVIDIAは2015年1月に,公表されていたGTX 970のスペックに誤記があったとして,スペックを引き下げるという対応を発表している。

とはいえ,GTX 970を購入したユーザーの中には,実際の影響はともかくとして,心情的には納得のいかないものを感じている人もいるだろう。

そうしたユーザー心理も考慮したのか,北米時間2015年2月24日,NVIDIAのCEOであるJen-Hsun Huang氏は,
同社公式Blogでこの問題に関する声明「Jen-Hsun On GeForce GTX 970」(※日本語訳では「GeForce GTX 970について」)を発表した。
Huang氏がこの問題について公式なコメントを発するのは,これが初めてとなる。

Huang氏は冒頭で,GTX 970の発表時に,グラフィックスメモリに容量3.5GBの境界があることを正しく説明していなかったことを改めて認めた。

そして,従来よりも大容量のグラフィックスメモリを扱えるようになった第2世代Maxwellアーキテクチャの特徴を生かすために,
メモリバス帯域幅の狭い512MB分はあまり使われないように対策したうえで,
4GBのグラフィックスメモリをGTX 970搭載カードに積むと選択したことを「good design」(良い設計)であったと述べている。

ゲームが今までよりも多くのグラフィックスメモリを使用している状況を踏まえれば,
GTX 970には4GBのメモリを搭載することが望まれ,実際にゲームを楽しむための性能実現に役立っている,
というのがHuang氏の主張であるわけだ。

また,同社のエンジニアがゲームにおける性能を改善する作業を続けているので,
GeForce Experienceを使用して定期的にその成果をダウンロードしてほしいとも述べている。

Huang氏は最後に,今回のような問題は二度と起こさないことを誓って締めくくっている。
その決意が正しく実践されることを今は期待したい。

NVIDIA公式BlogにおけるJen-Hsun Huang氏の当該ポスト(日本語訳)
https://blogs.nvidia.co.jp/2015/02/24/gtx-970/

以下ソース:4Gamer.net 02/25
http://www.4gamer.net/games/274/G027467/20150225053/